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youtubeチャンネル【リアルこもりうた】 イラスト·アニメーション:ささきまゆ
「ぬかにくぎソング」は、Eテレ0655/2355で
2023年5月から放送されている曲です。
歌は阿佐ヶ谷姉妹のお2人。
ちょっと妖しい雰囲気が2人の声にぴったり♪
作詞は米本弘史さん、作曲は堀江由朗さんです。
「糠に釘」「暖簾に腕押し」のような
無意味なことを例えることわざが
たくさん出てくるこの歌、
ことわざの意味をくわしく調べてみました!
ことわざ13個、本当に同じ意味なのか調べてみた
この歌に登場する13個のことわざ、
アニメでは「無益・無駄・徒労」と
意味がまとめられています。
本当に同じ意味なのか、
歌詞の登場順にくわしく調べてみました!
ぬかにくぎ 【糠に釘】
【由来】柔らかいぬか床にいくら釘を打っても
何の手応えもないことから。
【意味】力をいれて意見やアドバイスをしたり、
がんばって変えようとしても全く効果がないこと。
人物にも現象にもよく使われることわざですね。
いしにきゅう 【石に灸】
【由来】硬い石にお灸をすえても
何も効果がない、凝りもほぐれないということ。
【意味】こちらも効き目がないことのたとえですが、
「硬いもの」=「お灸でほぐす」という
頭の固い考えを笑うようなニュアンスもありそう。
とうふにかすがい 【豆腐に鎹】
【由来】「かすがい」は、2つの木材をつなぎとめる
大きなホチキス針のような釘。
豆腐に打っても無意味というたとえ。
【意味】こちらは「ぬかにくぎ」とほぼ同じですね!
「豆腐に鎹、糠に釘」と続けて使われることもあるようです。
ばじとうふう 【馬耳東風】
【由来】「東風」は春風のこと。
人間には安らぎや季節のうつりを感じさせる春風も、
馬の耳にふいたところで馬には何も感じないこと。
【意味】他人が言う事を全く聞かず、
少しも反省しないこと。
こちらは完全に人の性格を表すことわざですね。
のれんにうでおし 【暖簾に腕押し】
【由来】「腕押し」は腕ずもうのこと。
のれんと腕ずもうをしても全く張り合いがないこと。
【意味】正面から向かっても受け流され、らちがあかない。
のれんは力いっぱい押してもすぐ元の状態に戻るので
「ぬか」や「とうふ」より一枚上手で
相手にあしらわれている感じがあります。
やみよのにしき 【闇夜の錦】
【由来】「錦」はいろんな色を使った美しい織物。
まっくらな夜に着ても何も見えず無駄なこと。
【意味】こちらも無意味なことのたとえ。
視覚で表現されているのがおもしろいですね!
ざるにみず 【ざるに水】
【由来】ざるで水を汲んだり貯めたりしようとしても、
網目からすべて漏れて効果がないこと。
【意味】こちらは「努力が無駄だった」という点が
強調されている感じがします。
「かごで水をくむ」「みそこしで水をすくう」とも。
かいがらでうみをほす 【貝殻で海を干す】
【由来】貝殻を使って海の水をいくらすくっても
大きな海がからっぽになるのは不可能ということ。
【意味】こちらは貝で海の水の量をはかるという
無謀な計画、浅はかさを批判するニュアンスが
含まれています。
いぬにろんご 【犬に論語】
【由来】「論語」は孔子の教えが書かれた書。
ありがたい教えを犬に聞かせても理解できないこと。
【意味】「人間語が通じないので無意味」ではなく、
話の理解力がない、そもそも聞く気がないので
この人に何を言っても無駄、ということ。
「馬の耳に念仏」も同じ意味ですね。
ぶたにしんじゅ 【豚に真珠】
【由来】豚に高価な真珠をあげても
豚には価値がわからないということ。
【意味】こちらは物の価値がわからなくて
無駄、という意味合いが強いですね!
ちなみにキリスト教の聖書からきています。
たくあんのおもしにちゃぶくろ 【沢庵の重しに茶袋】
【由来】たくあんの漬け物をつくるときの重しに
軽い茶袋をおいても何もならないことから。
【意味】効き目がないことのたとえ。
こちらは人物に使う表現ではなさそう。
想像がつかない…笑
いしじぞうにはち 【石地蔵に蜂】
【由来】石でできたお地蔵さんは
蜂にさされても何も感じないということ。
【意味】無意味であることはもちろん、
「痛くもかゆくもない」「ノーダメージ」な
対象の力強さがあらわれています。
ねこにこばん 【猫に小判】
【由来】人間には価値のある小判でも、
猫に与えても無頓着であること。
【意味】「豚に真珠」とほぼ同じ。
が、こちらはもちろん日本発祥のことわざです。
「無意味」「無駄」を表すことわざ、
細かいニュアンスの違いや
使う対象の違い、発祥の地の違いがありました!
イラスト:ささきまゆ
まだまだある、無意味を表すことわざ
この他にもまだまだ「無意味」なことわざが!
馬の耳に念仏・牛に経文・牛に対して琴を弾ず・兎に祭文・屋上屋を架す・月夜に提灯・闇の夜の錦・汽車の後押し・網の目に風とまらず・泥田を棒で打つ・竹藪に矢を射るよう・死に馬に鍼・氷に鏤ちりばむ・泥裡に土塊を洗う・権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる・骨折り損のくたびれ儲け