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youtubeチャンネル【リアルこもりうた】 イラスト·アニメーション:ささきまゆ
五木の子守唄は、熊本県球磨軍五木村に昔から伝わる子守唄です。
九州の方は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
地元で歌い継がれてきたものが、
昭和25年に編曲されたものがラジオで放送されて
全国にも知られました。
「子守唄」というと母親が子どもを愛でるような歌を
思い浮かべがちですが、
この歌は子守奉公に出された娘たちが
仕事の辛さをなぐさめるために歌ったもののようです。
「五木の子守唄」の歌詞
口伝えの歌ですので、2番までしかないもの、歌詞の表現が違うものなど、
70にもわたるバージョンがあるそうです。
↓こちらは「五木の子守唄」ばかり25バージョンも収録したCDです!
英語バージョンもあるんだとか。
方言の強い歌詞で一見して意味はわかりにくいですが、
少し暗い感じが見てとれますね。
意味をひもといてみましょう。
「五木の子守唄」の歌詞の意味
わかりにくい単語の意味
(「五木の子守唄」からの引用)
●おどま=わたしたち
●かんじん=物乞いをする人
●よか衆(しゅう)=裕福、お金持ち
●おどん=わたし
歌詞の意訳
1番
わたしたちはお盆まで(の契約で仕事をしている)
お盆よりあとはいないよ
お盆が早く来たら早くふるさとに帰れるのに…
2番
わたしたちは物乞いのようなかっこうだ
あの人(主人)たちはお金持ち
立派な帯と着物を着ているわ
3番
わたしが死んだとしても
誰が泣いてくれるのかしら
裏の松の山でセミが鳴くだけ
4番
セミではなくて 妹よ
妹よ、泣かないで
気にかかってしかたないから
5番
(死んだら、お供えの花は)なんの花かしら
椿がいいわ
(お墓にかける水は)雨の水をもらうことにしましょう
江戸時代〜明治時代あたりまで、貧しい女子児童が子守奉公をすることは一般的でした。
当時は7〜14歳の幼い子どもが働きに出されていたようです。
有名な「赤とんぼ」「江戸子守唄」「竹田の子守唄」などの子守唄にも子守むすめの存在が感じられます。