五木の子守唄 ほんとうは悲しい歌詞

2021年12月1日

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youtubeチャンネル【リアルこもりうた】 イラスト·アニメーション:ささきまゆ

五木の子守唄は、熊本県球磨軍五木村に昔から伝わる子守唄です。

九州の方は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?


地元で歌い継がれてきたものが、

昭和25年に編曲されたものがラジオで放送されて

全国にも知られました。


「子守唄」というと母親が子どもを愛でるような歌を

思い浮かべがちですが、

この歌は子守奉公に出された娘たちが

仕事の辛さをなぐさめるために歌ったもののようです。

子守唄としては、低い音程でゆっくり静かに歌えて赤ちゃんもよく眠ってくれそうです♪


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五木の子守唄」の歌詞

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口伝えの歌ですので、2番までしかないもの、歌詞の表現が違うものなど、

70にもわたるバージョンがあるそうです。


↓こちらは「五木の子守唄」ばかり25バージョンも収録したCDです!

英語バージョンもあるんだとか。


方言の強い歌詞で一見して意味はわかりにくいですが、

少し暗い感じが見てとれますね。

意味をひもといてみましょう。

五木の子守唄」の歌詞の意味

わかりにくい単語の意味

(「五木の子守唄」からの引用)

おどま=わたしたち

かんじん=物乞いをする人

よか衆(しゅう)=裕福、お金持ち

おどん=わたし

歌詞の意訳

1番

わたしたちはお盆まで(の契約で仕事をしている)
お盆よりあとはいないよ
お盆が早く来たら早くふるさとに帰れるのに…

2番

わたしたちは物乞いのようなかっこうだ
あの人(主人)たちはお金持ち
立派な帯と着物を着ているわ

3番

わたしが死んだとしても
誰が泣いてくれるのかしら
裏の松の山でセミが鳴くだけ

4番

セミではなくて 妹よ
妹よ、泣かないで
気にかかってしかたないから

5番

(死んだら、お供えの花は)なんの花かしら
椿がいいわ
(お墓にかける水は)雨の水をもらうことにしましょう

pink petaled flower



江戸時代〜明治時代あたりまで、貧しい女子児童が子守奉公をすることは一般的でした。

当時は7〜14歳の幼い子どもが働きに出されていたようです。


有名な「赤とんぼ」「江戸子守唄」「竹田の子守唄」などの子守唄にも子守むすめの存在が感じられます。

こんなに悲しい歌でも歌わずにいられないほど過酷な労働状況だったのでしょうか…戦前の子守むすめの悲惨な環境が感じ取れます。

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